葉っぱも花も手で触れそう
デジカメはコンデジの画質より一眼の方が当然いいと思っていた。だって背景は簡単にボケるし、
EOS X2にて撮影↓
同じものを撮り比べると、
空気の透明感が違う。
一眼の画像を見てから、
コンデジのを見ると
都会の排気ガス充満地域で撮ったようだ。
全体的に白くモヤっとしている。
さらに一眼のレンズを単焦点に換えるとこの差は増す。
(私のは9800円の単焦点だけど購入した当時はその描写力に腰が抜けた)
Canon EFレンズ EF50mm F1.8 II 単焦点レンズ 標準
- 出版社/メーカー: キヤノン
- メディア: エレクトロニクス
コンデジ=排気ガス地域の空気
↓
一眼キットレンズ=のこぎり山(330m)の頂上の空気
↓
一眼単焦点レンズ=筑波山(877m)の頂上の空気
となる。分かりづらいかな??。
要するに単焦点レンズで撮った画像は、
早朝の洗いたての空気のようなのだ。
ところがこの固定観念が一変する出来事があった。
昨年ある家電サイトでコンデジの一斉テストを行ったのだ。
各メーカーのコンデジの下位・中位・上位それぞれ一機種をテストした。
そこで出会ってしまったのがパナソニックDMC-LX5。
*これは新型のLX7↓
太陽光の下の画質
と
暗い室内でそこまでISO感度を上げられるか。
LX5はそこで圧倒的な存在感を見せつけた。
葉っぱは生き生きで立体感ありありだし、
ISO感度は6400でも暗闇の文字が読めるし。
(他の機種は800が限度。それ以上は粒々のノイズが目立ち、
黄色いシミがところどころにできる)
あまりの違いにびっくり仰天してしまった。
そこで嫌な予感が
「まさか我がEOS X2より良いのでは!?」
X2は一眼で購入時8万円くらい。
一方LX5はコンデジで当時4万円くらい。
X2が負けるはずがない、と家の前の木立を撮り比べてみた。
X2はコレ↓
LX5はコレ↓
画像が小さくて差がないように見えるかな?
でも大きな画像でアップする方法知りません。
すいません。
とにかくLX5の方が葉っぱが艶々でリアルなのだ。
それに影になった部分も濃淡がキレイに描写されている。
がっかり。
さらに追い打ちをかけるようにLX5はその小さなサイズも魅力だった。
最近始めた登山では必ずX2を携行する。
その際首から掛けて歩くと、
胸部に「ガコン。ガコン」と等間隔でぶつかる。
しばらくこの衝撃が続くと、まるで催眠術をかけられているようで気持ちが悪くなる。
だからといって、リュックにしまい撮影のたびに出すのも面倒だし、
一瞬のシャッターチャンスを逃がすことにもつながる。
だからポケットにすっぽりサイズで高画質なLX5は登山にもってこいなのだ。
ミラーレスでは大きすぎる。
その後X2はオートフォーカスが壊れてしまい、よけい
「けっ、こんなモノ!」
と評価急降下となってしまった。
それ以降約一年。
「LX5が欲じいぃ」
という気持ちがあるものの嫁には言い出せず、
「いやいや、花火撮るのにバルブ撮影必要じゃん」
「そうだホタルを写すときだって使うじゃん!」
と自分に言い聞かせてきた。
もうバルブ機能以外X2に魅力を感じていないのだが、
そんなことは全然気づかないようにしていたのだ。
*バルブ撮影とは?↓
http://www.dejikame.net/z0588.html
そんな自分を欺きつづけてきたある日、
友人がソニーの高級コンデジRX100を買った。
SONY Cyber-shot RX100 2020万/光学x3.6/ブラック
- 出版社/メーカー: ソニー
- メディア: エレクトロニクス
触ると本当に小さい。
しかも画像はややあっさりした色彩だが、きわめて精細。
ちょうど同じころLX5の後継機LX7が発表になった。
「LX5の中古が一気に出てくるはずだ」
火が点いてしまった
もうこの欲しい欲しい病は止められない。
ヤフオクで入札しまくること一カ月。
ついに手に入れましたLX5
価格は長期保証を2年残して2万円ちょっと。
早速、再度X2と撮り比べてみた。
X2
LX5
両方とも「オート」で撮影。
一見X2の方が明るくてキレイに撮れているように見えるかもしれないが、
全体的に白すぎ。露出オーバーだ。
一方でLX5は濃い色と明るい色の差がはっきりしていてメリハリがある。
そして中央部花の下の白い綿上になった部分の描写がリアル。
繊維質の質感が正確に表現できている。
「良いカメラになるほど空気が澄んで写る」と書いた先の例を使うなら、
X2の単焦点が筑波山(877m)の空気で、
LX5は霧ヶ峰(1925m)だ。
「撮像素子の小さいLX5では"ボケ"が足りないのでは?」
と心配したが十分。
X2のキットレンズと同等だった。
もっと違いが分かりやすいのがこちら。
X2
LX5
X2は単焦点レンズを使用。
さずがに背後のボケっぷりはLX5を凌ぐ。
しかし全体的に白っぽい露出オーバーの傾向は相変わらず。
LX5の方は後ろの緑が鮮やかすぎるが、
花の色はこちらの方が現物に近い。
何よりの違いは花びらの質感。
薄い花びらの凹凸をLX5の方はみごとに描写している。
画面いっぱいにして見ると、
スクリーンの奥に本物の花が咲いているようだ。
ちなみにX2で一段階露出を下げるとこうなる。
単純に暗くなる。
X2は高級なレンズに換えれば飛躍的に画質が上がるはず。
しかしそこまでマニアではないし仕事でも使わない。
それよりLX5のコンパクトさが魅力。
毎日犬だの、草だの、壁だの、地面だの撮りまくってます。
久しぶりに大満足の買い物をしました。